「ゲーミングノートは重いし、Switchじゃ性能が物足りない…」そんな悩みを抱えているゲーマーに注目されているのが、ASUSの新型ポータブルゲーミングPC「ROG Ally X」です。
見た目はコンパクトながら、中身は本格派。
どこでもハイスペックなゲーム体験を叶えてくれるこの一台は、本当に“買い”なのでしょうか?
この記事では、その魅力と実際の使用感を、じっくりとご紹介します!
ゲーミングUMPC市場の今:ROG Ally Xの立ち位置とは?
ゲーム機なの?PCなの?ROG Ally Xの正体とは
ROG Ally XはASUSが開発したポータブルゲーミングPCで、Nintendo Switchのような見た目ですが、中身はれっきとしたWindows 11搭載の本格PCです。
見た目はゲーム機ですが、OSや性能はPCそのもの。マウスやキーボードも接続できるので、ゲーム以外の用途にも対応できます。
「ゲーム専用機じゃ物足りないけど、ノートPCだと持ち運びにくい」という人にぴったりな存在です。
単なるゲーム機以上の柔軟性を持つのが、ROG Ally Xの最大の特徴です。
Steam Deckや他機種との違いを比較!
ROG Ally Xと競合機の比較を表にまとめました。
機種名 | OS | CPU/GPU構成 | 画面サイズ | 重量 | 価格帯 |
---|---|---|---|---|---|
ROG Ally X | Windows 11 | AMD Ryzen Z1 Extreme | 7インチ | 約678g | 約14〜16万円 |
Steam Deck OLED | SteamOS | AMD APUカスタム | 7.4インチ | 約640g | 約8〜10万円 |
Lenovo Legion Go | Windows 11 | AMD Ryzen Z1 Extreme | 8.8インチ | 約854g | 約13〜15万円 |
Steam DeckがLinuxベースなのに対し、ROG Ally XはWindowsなので、PCゲームとの互換性が高いです。
重さや画面サイズではやや劣る部分もありますが、性能と柔軟性では上回ります。
価格とスペックは釣り合ってる?コスパをチェック
ROG Ally Xの価格は14〜16万円ほどですが、その中身はゲーミングノートPCと変わらないハイスペック。
Ryzen Z1 Extreme搭載で、軽めの3Dゲームなら高画質でも快適に動作します。
Steam Deckより価格は高めですが、Windows搭載によるアプリ互換やゲームの幅広さを考えると、納得の価格です。
スペックと使い勝手を天秤にかけたとき、「コスパ良し」と判断できる製品です。
ターゲット層は誰?どんな人に向いているのか
ROG Ally Xは、「高性能ゲームを外でも楽しみたい」「PCとゲーム機のいいとこ取りがしたい」というユーザー層にぴったりです。
特に、ゲーミングノートでは大きくて不便、スマホではパワー不足…という悩みを抱える人に最適。
モバイルゲーマー、出張が多いビジネスパーソン、さらには大学生など、幅広い層にフィットするガジェットです。
なぜ今話題になっているのか?注目の背景
ROG Ally Xが注目を集めている理由は3つあります。
ひとつは「Steam Deckの対抗馬としての登場」、次に「Windows対応による圧倒的なソフトの豊富さ」、そして「持ち運べるハイエンドゲーミングPC」という新ジャンルの確立です。
特に2024年以降、ポータブルゲーミングPC市場が活性化しており、その中でAlly Xは注目株として各メディアでも取り上げられています
ROG Ally Xのスペックと性能を徹底分析
最新CPU・GPUでできること
ROG Ally Xに搭載されている「Ryzen Z1 Extreme」は、8コア16スレッドの高性能APU。
統合型GPU「RDNA3アーキテクチャ」によって、フルHD環境でも高負荷なゲームが快適に動作します。
例えば『原神』や『Apex Legends』なら、60fps以上で安定してプレイ可能。
従来のUMPCでは難しかった「高画質×可搬性」を両立できる点が最大の魅力です。
ディスプレイ性能やリフレッシュレートの実力
ROG Ally Xの7インチディスプレイは、解像度1920×1080(フルHD)に対応し、最大120Hzのリフレッシュレートを誇ります。
これにより、FPSなど動きの激しいゲームでもスムーズな映像表現が可能。IPSパネルで視野角も広く、発色も美しいため、ゲーム以外の動画視聴にも適しています。
モバイルゲーミングでも「画質は妥協したくない」人には最適です。
バッテリー持ちと発熱のリアル
バッテリー容量は80Whと大容量で、一般的なゲームなら約2〜3時間の連続プレイが可能です。
ただし、重いタイトルや120Hz表示を活用する場合は1.5時間前後になることも。
また、本体は熱を持ちやすい傾向があるため、長時間使用する際は冷却スタンドやファンの活用がおすすめです。
熱対策がやや課題ですが、性能とのトレードオフといえます。
ゲーム別パフォーマンス(FF14やApexなど)
以下の表は、人気ゲームにおける平均fpsの目安です(中設定・フルHD・バッテリー駆動時)。
タイトル | 平均fps(目安) |
---|---|
FF14 | 約60fps |
Apex Legends | 約65fps |
Minecraft | 約80fps |
モンスターハンターライズ | 約70fps |
VALORANT | 約90fps |
軽〜中程度のゲームなら快適そのもの。
最新AAAタイトルは画質調整すれば十分プレイ可能です。
実際のユーザーの声・レビューをチェック!
SNSやレビューサイトでの声を見てみると、「想像以上に快適」「持ち歩けるのに高性能」と高評価が目立ちます。
一方で「ファン音がやや気になる」「重めのタイトルは長時間だと厳しい」といった声も。
総じて、「用途をしっかり決めて使うなら最高のモバイルゲーミングマシン」と評価されており、ゲーム中心の用途なら後悔は少ない製品といえるでしょう。
実用性は?持ち運び・使いやすさ・対応ソフトの評価
サイズと重量:外出先でも本当に使える?
ROG Ally Xの重量は約678g、サイズは約28cm×11.1cm×2.1cm。
これは500mlのペットボトルより少し重い程度で、カバンにもスッと入るコンパクトさです。
外出先での使用も現実的ですが、片手で長時間持つにはやや重く感じるかもしれません。
スタンド付きケースや小型スタンドと一緒に使えば、テーブル上で快適にプレイできます。
外でのゲーミングを重視するなら、この重量は合格ラインといえるでしょう。
キー配置や操作性の快適さ
ROG Ally Xは、ゲームパッドとしての操作性も高評価です。
アナログスティック、トリガーボタン、ABXYボタンなどが標準装備され、Xboxに慣れた人ならすぐに使いこなせます。
また、背面ボタンやマクロ設定も可能で、操作の幅が広がります。
唯一注意したいのは、マウスやタッチパッドがないため、Windowsの操作はややクセがあります。
画面タッチで補うか、外付けデバイスの併用が現実的です。
Windows搭載のメリットと不便な点
ROG Ally Xの大きなメリットはWindows 11搭載であること。
これによりSteam、Epic Games、Battle.netなどあらゆるPCゲームプラットフォームに対応できます。
また、Officeソフトや動画編集、ブラウザもそのまま使えるため、ゲーム以外の用途にも対応可能。
ただし、UIはPCそのままなので、タッチ操作や小さな画面での操作はやや不便。
ゲーム機のような直感的な使いやすさは劣る部分もあります。
対応ソフト・アプリの種類と使い勝手
Windowsなので基本的に「PCで使えるソフトはすべて使える」と考えてOKです。
ゲーム以外にも、YouTube、Netflix、Word、Excelなども問題なく利用可能。加えて、エミュレーターやMODなど、自由度の高いカスタマイズも可能です。
一方、スマホのようなアプリの最適化はされていないので、全体のUIや文字サイズの調整は必要になる場合があります。
使いこなせば非常に多機能なデバイスです。
周辺機器との相性や拡張性も確認!
ROG Ally XはUSB-Cポートを2つ備えており、ドックを介せば外部モニターやキーボード、マウス、外付けGPU(eGPU)との接続も可能です。
これにより、デスクトップPCのような使い方もできます。
Bluetooth対応なので、ワイヤレスイヤホンやゲームパッドも簡単に接続可能。
拡張性は非常に高く、「外でも使えるけど、家では据え置き」といったハイブリッドな運用もできます。
購入前に知っておきたいポイントと注意点
価格以上の価値があるのか?
ROG Ally Xは約14〜16万円と、ゲーミング機としては高額な部類ですが、その性能と用途の広さを考えると「納得できる価格」と言えます。
単なるゲーム機ではなく、PCとしても使える点や、据え置きとモバイルの両立が可能な点は他にない価値。
とはいえ、ゲームしか使わない人にとっては割高に感じる可能性もあるので、自分の使い方に合っているかをしっかり見極めることが重要です。
初心者でも使いこなせる?
基本的には「PC操作にある程度慣れている人」向けのデバイスです。
Windows搭載なので、インストールや設定、アップデートの手間が必要で、スマホやゲーム機のように電源を入れてすぐ使える簡単さはありません。
初めてのゲーミングデバイスとしてはややハードルが高めですが、YouTubeなどで設定方法も豊富に紹介されており、学びながら使えば初心者でも十分扱える範囲です。
故障リスクやサポート体制について
精密機器であり、持ち運び前提のため、衝撃や温度変化によるリスクはやや高めです。
ASUSのサポートは国内でも比較的充実しており、1年間の標準保証に加え、有料で延長保証や引き取り修理なども利用可能。
ただし、部品が特殊なため、自己修理やパーツ交換は基本的に非推奨です。
安心して使うには、専用ケースや保護フィルムなどのアクセサリも揃えるとよいでしょう。
長期使用に耐えられる設計か?
ROG Ally Xは冷却性能とパフォーマンスのバランスが考えられており、通常の使い方であれば数年間は現役で使えます。
ただし、バッテリーの劣化や、将来的なゲームの高性能化によって、数年後には一部の最新タイトルでは力不足になる可能性も。
SSDやRAMの交換は一部可能とされており、ある程度の将来性も担保されていますが、長く使いたい人は予備のモバイルバッテリーも準備すると安心です。
結局、ROG Ally Xはどんな人におすすめ?
本格的なゲーマーに向いている理由
本格的なゲーマーにとって、ROG Ally Xは持ち運び可能なサブ機として最適です。
例えば、家ではデスクトップでプレイしつつ、外出時やベッドでのリラックスタイムに同じゲームを継続できるという利点があります。
SteamやEpic Gamesなどのプラットフォームに対応しているので、既にPCゲームを楽しんでいる人には非常に相性が良いです。
リフレッシュレート120Hzのディスプレイは、FPSなど競技性の高いゲームでも快適にプレイできます。
出先でゲームしたいライトゲーマーにもOK?
ライトゲーマーにとっても、ROG Ally Xは魅力的な選択肢です。
バッテリー持ちはそこそこですが、カフェや旅行先、通勤中のプレイにも十分対応可能。
重めのAAAタイトルよりも、『原神』や『Hades』『Stardew Valley』のような軽量ゲームであれば、快適にプレイできるため、ライトな使用にはぴったり。
さらに、YouTube視聴やSNSチェックなど、ちょっとした作業にも使える万能性があります。
他のデバイスをすでに持っている人は?
既にゲーミングPCやノートパソコン、ゲーム機を持っている人にとっては、「どこでもプレイできるかどうか」が判断のポイントになります。
ROG Ally Xは、ゲーム体験を場所に縛られずに継続したいという人にはピッタリ。
特に、出張や長距離移動が多い人にとっては、これ一台で娯楽と仕事の両立ができる可能性があります。
逆に、外でゲームをしない人にとっては用途が限られるかもしれません。
ノートPC代わりとしての可能性
ROG Ally XはWindows搭載ということで、簡単な作業であればノートPCの代替にもなります。
たとえば、Bluetoothキーボードとマウスを接続し、外部モニターにつなげば、コンパクトな作業環境が構築可能。
Web会議やレポート作成、メール対応など、軽いビジネス用途にも対応できます。
ただし、画面サイズや文字入力のしづらさはあるため、あくまで「サブ用途」としての使い方が現実的です。
こんな人にはおすすめできないかも?
一方で、「ゲームにあまり興味がない」「外でゲームをしない」「設定や操作が苦手」という人には、ROG Ally Xはオーバースペックかもしれません。
また、キーボード操作や細かい設定が必要なWindows環境に慣れていない人にとっては、少し扱いづらく感じる可能性も。
スマホやSwitchのような直感的な使いやすさを求める場合は、そちらを選んだ方が満足度は高くなるでしょう。
ROG Ally Xは買うべき?ゲーミングUMPCの実力を徹底検証!のまとめ
ROG Ally Xは、携帯性と性能を両立した、非常にバランスの取れたゲーミングUMPCです。
Windows 11搭載による幅広いゲーム対応力と、Ryzen Z1 Extremeによるパワフルな性能、120Hzの高性能ディスプレイといった魅力は、「家でも外でもゲームを楽しみたい」ユーザーにとって理想的な環境を提供してくれます。
一方で、PC知識があまりない人や、がっつりゲームをしない人には少しハードルが高い一台とも言えます。
用途と目的がはっきりしている人にとっては、買って後悔のない一台です。