近年、小学生の間で爆発的な人気を集めているオンラインゲーム「フォートナイト」。
友達と協力して戦う楽しさや、カッコいいスキンやダンスなどの魅力で、多くの子どもたちが夢中になっています。
しかし、その裏には親が知らない危険も潜んでいます。
「うちの子もやってるけど大丈夫?」と心配する保護者の方に向けて、今回はフォートナイトのリスクと対策についてわかりやすく解説します。
この記事を読めば、安心して子どもとゲームを楽しむためのヒントがきっと見つかります。
小学生がフォートナイトにハマる理由とは?
なぜフォートナイトは小学生に人気なのか
フォートナイトはバトルロイヤル型のアクションゲームで、最後の一人になるまで戦うルールが特徴です。
そのシンプルでスリルのある内容は、小学生にもわかりやすく、夢中になりやすいです。
学校の友達と「一緒にプレイしよう」と誘い合うことも多く、自然と始める子どもが増えています。
無料で始められる手軽さが魅力
フォートナイトは基本プレイが無料で、スマホやSwitch、パソコンなど複数の端末で遊べます。
インストールしてすぐにプレイできる手軽さが、小学生にとっても親しみやすく、参入のハードルが低くなっています。
この「無料」という点が、保護者もつい見逃してしまいやすいポイントです。
友達とのオンラインプレイが楽しい
オンラインで友達と会話しながら協力してプレイできることも、子どもたちにとって大きな魅力です。
ボイスチャット機能を使ってワイワイ盛り上がりながら遊べるので、まるで遊び場で一緒に遊んでいるような感覚になります。
ここが、依存のきっかけにもなる場合があります。
派手なスキンやエモートの魅力
ゲーム内ではキャラクターの見た目を変えられる「スキン」や、ダンスなどの動きをする「エモート」があります。
これらは課金要素であるにもかかわらず、他の子が持っていると自分も欲しくなり、どんどんお金を使ってしまう危険性もあります。
目立ちたい、友達に自慢したいという気持ちも影響します。
保護者が気づきにくい中毒性の罠
短時間のプレイで達成感を得られたり、繰り返しチャレンジできる仕組みが、中毒性を高めています。
保護者から見ると「ただゲームをしているだけ」と見えても、子どもは時間を忘れて熱中してしまうことも多いです。
放っておくと生活に支障が出るほどの依存状態になることもあります。
フォートナイトの年齢制限とその理由
CEROレーティングと推奨年齢について
フォートナイトはCERO「C」に分類されており、15歳以上が推奨されています。
この基準は暴力表現やゲーム内容の複雑さに基づいており、小学生には適さないという判断です。
保護者がこの情報を知らずに許可してしまうケースも多いため、まずは正しい年齢制限の理解が必要です。
ゲーム内の暴力表現と影響
フォートナイトはリアルな銃を使った戦闘ゲームではないものの、相手を倒すための攻撃や撃ち合いが中心です。
このような暴力的な表現が日常化すると、攻撃的な言動に影響を与える可能性があります。
小学生は感受性が高く、刺激的な内容に強く反応することがあります。
チャット機能によるトラブルの可能性
ゲーム内で知らない相手と会話ができるチャット機能は、大きなリスクの一つです。
悪意のあるユーザーに個人情報を聞き出されたり、不適切な言葉を浴びせられることもあります。
特に小学生は、相手の言葉をそのまま信じてしまうことがあるため注意が必要です。
フォートナイト依存症のリスク
ゲームをやめられない、考えるのはゲームのことばかりという状態は「ゲーム依存症」と呼ばれます。
特に小学生は自己管理が難しいため、プレイ時間がどんどん延びてしまい、勉強や睡眠を削ってしまうことも。
依存状態になると、生活全体に悪影響が出てきます。
年齢制限を無視することの問題点
「周りの子もやってるから」「無料だから」といった理由で、年齢制限を無視してプレイさせてしまうと、後々深刻な問題につながる可能性があります。
ゲームには年齢ごとに適切な内容が設計されており、それを無視することは、子どもを守る機会を失うことにもなります。
小学生が直面しやすいフォートナイトの危険性
ゲーム内課金トラブル
フォートナイトでは無料で遊べる一方で、スキンやエモート、バトルパスなどのアイテムを購入するために「V-Bucks(ブイバックス)」というゲーム内通貨を使用します。
この課金がトラブルの原因になることもあります。
特にクレジットカード情報が保存された状態で使わせると、子どもが知らぬ間に高額課金してしまうケースが後を絶ちません。
保護者がきちんと管理しないと、後で大きな金銭トラブルになる可能性があります。
フレンド機能を通じた知らない人との接触
フォートナイトでは、友達登録をしていない人とも簡単にパーティを組んでプレイできます。
これにより、見知らぬ大人と一緒にプレイしたり、個別に会話ができてしまう危険性があります。
子どもは相手が誰かを判断する力が未熟なため、悪意のあるユーザーに狙われやすくなります。
保護者がチャット履歴を確認したり、設定で制限をかけることが大切です。
暴言・いじめの温床になりうる点
オンライン対戦の場では、感情的になって暴言を吐いたり、仲間を排除したりする行為が起こることがあります。
小学生は特に、そうした言動を真に受けてしまい、心に深い傷を負うことも。
逆に自分が加害者になる可能性もあるため、相手に対する思いやりやネットマナーを教えることが必要です。
トラブルがあった場合は、すぐに大人に相談できる環境づくりも大切です。
睡眠不足や学力低下への影響
フォートナイトに夢中になるあまり、夜遅くまでプレイしてしまい、睡眠不足に陥る子どももいます。
寝不足は集中力の低下や、学校の成績にも悪影響を与えます。
体の成長にも悪い影響が出るため、プレイ時間の管理はとても重要です。
保護者はゲームを始める時間と終わる時間に明確なルールを設けるとよいでしょう。
ゲームに夢中になりすぎる心理的リスク
フォートナイトにはランキングや報酬など、やる気を引き出す仕組みがたくさんあります。
ですが、それが「もっと強くなりたい」「負けたくない」という気持ちを過剰に刺激して、ストレスやイライラの原因になることもあります。
勝てないことが続くと、自信をなくしたり、感情のコントロールができなくなることも。
ゲームの中だけで満足感を得る生活にならないよう、他の遊びや趣味のバランスも大切です。
親ができる具体的な安全対策
保護者によるペアレンタルコントロールの設定
フォートナイトには、子どもが安心してプレイできるようにする「ペアレンタルコントロール」の機能があります。
これを使うことで、チャット機能の制限やフレンド申請の管理、プレイ時間の設定などが可能になります。
Epic Gamesのアカウント管理画面から簡単に設定できるため、保護者はまずこの機能を活用しましょう。
パスコードで保護することもできるので、子どもが勝手に変更できないようにすることも大切です。
ゲーム時間のルールを作るコツ
ゲーム時間は明確に決めておくことが重要です。たとえば「1日1時間まで」「20時までには終了」など、具体的なルールを設けることで、だらだらとプレイすることを防げます。
また、「宿題が終わってから」や「週末だけ」など、条件付きで許可する方法も効果的です。
ルールは一方的に決めるのではなく、子どもと話し合って決めることで納得感が生まれ、守りやすくなります。
チャット機能のオフ設定方法
ボイスチャットやテキストチャットは、設定からオフにすることが可能です。
Epic Gamesの設定メニューやコンソール機器の設定画面から、簡単に無効化できます。
知らない人と話せないようにしておけば、トラブルのリスクを大きく下げることができます。
また、フレンドリクエストの受信も制限することで、安心してゲームを楽しめる環境が整います。
課金を防ぐためのクレジット管理
ゲーム内課金を防ぐためには、まず子どもが自由に使えるクレジットカード情報を登録しないことが大前提です。
Nintendo Switchなどのコンソールでは、親のアカウントで設定して、子どもが勝手に購入できないように制限をかけましょう。
また、プリペイドカードを使って、使える金額を限定するのも有効です。
クレジットカードの履歴を定期的にチェックする習慣も大切です。
子どもとのコミュニケーションを深める工夫
ゲームの内容や楽しさを親も理解し、子どもと会話することが信頼関係のカギになります。
「今日はどんなプレイをしたの?」「どんな場面が面白かった?」などと話しかけることで、子どもも安心して気持ちを話せるようになります。
ゲームのことだけでなく、友達関係や困ったことがないかを自然と聞ける環境があれば、トラブルの早期発見にもつながります。
フォートナイトとの付き合い方を考える
完全に禁止すべきか?適度な付き合い方とは
子どもにとって魅力的なゲームを完全に禁止するのは、逆に反発や隠れてプレイする原因になってしまうこともあります。
大切なのは、フォートナイトの面白さを否定せず、適度な距離で付き合う方法を一緒に考えることです。
たとえば、「平日は30分だけ」「土日は1時間まで」など、生活に支障が出ない範囲で楽しむルール作りを心がけましょう。
ゲームと上手に付き合う力は、将来的にも大切な自己管理能力につながります。
ゲームをきっかけに親子で対話を増やす
フォートナイトのプレイ内容やゲーム内での出来事をきっかけに、親子での会話を増やすことはとても有効です。
今日はビクロイ(優勝)できた?」「どんな作戦で勝ったの?」など、子どもが話しやすい質問をすると、信頼関係が築きやすくなります。
親がゲームの内容を少しでも理解していると、子どもも「わかってくれている」と感じて安心します。
コミュニケーションの土台をゲームを通じて作ることも可能です。
フォートナイト以外の遊びの提案
ゲームばかりになると、運動不足や創造力の低下が心配です。
そこで、外遊びやスポーツ、工作や読書など、ゲーム以外にも楽しいことがたくさんあることを伝えましょう。
たとえば「一緒にサイクリングに行こう」や「面白い漫画を読んでみよう」など、子どもの好みに合った代替アクティビティを提案することが大切です。
選択肢を増やすことで、自然とゲーム以外の世界にも興味を持てるようになります。
ルールを守って楽しむために
「ゲーム=悪いもの」と決めつけるのではなく、「ルールを守って楽しむもの」という考え方を子どもに伝えることが重要です。
プレイ時間や課金の約束を守れたら褒めてあげることで、良い行動が習慣化されやすくなります。
トラブルが起きたときには叱るのではなく、一緒に原因を考えて改善策を見つけるようにしましょう。
ゲームを通して、責任感やマナーも自然と身につけることができます。
ゲームリテラシー教育の重要性
これからの時代、ゲームやインターネットは避けて通れない存在です。
だからこそ、小学生のうちからゲームリテラシーを学ぶことが必要です。
たとえば、「知らない人とチャットしてはいけない」「課金は親に相談する」など、基本的なルールを繰り返し教えることが大切です。
学校や家庭での学びを通じて、子ども自身が正しく判断できる力を育てることが、将来の安全にもつながります。
フォートナイトは小学生に危険?親が知るべきリスクと対策まとめのまとめ
フォートナイトは、子どもたちにとって非常に魅力的なゲームですが、その中には見過ごせないリスクも多く含まれています。
ゲーム内の暴力表現や課金トラブル、知らない人との接触など、小学生にはまだ判断が難しい問題がたくさんあります。
それでも、正しい知識とルール、親子のコミュニケーションがあれば、楽しく安全に付き合っていくことは十分可能です。
保護者はゲームを「悪」と決めつけず、むしろ子どもと一緒にゲームの世界を理解し、必要な制限をかけながら支えていく姿勢が大切です。
フォートナイトを通じて、自己管理力やネットリテラシーといった将来にも役立つ力を育てるチャンスにもなります。
大切なのは、「禁止する」ことではなく、「理解し、ルールを作って導く」ことです。